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| 会議事録 |
| ○河合常則君 自由民主党の河合常則でございます。今日は、公述人の皆さん、御苦労さんでございます。 まず、二つずつほど御質問したいと思いますが、まず赤石公述人にお願いいたします。 先ほどから話を聞きました。母子家庭とお母さんとして非常に御苦労があって頑張ってこられたと思っています。それだけに、独りでは生きられない、どうしてもこれはみんなと協力して助け合って頑張らねばならぬという、そういう意識が私は強かったんだろうと思うのでございます。東京にお住まいですから、団地なのか、まあ分かりませんけれども、町内会とかという、そういう地域のコミュニティーというつながりを非常に大事にしてこなければいけなかったろうというふうに思います。そこで、この地域コミュニティーの活動などにも参加しなきゃならぬと、それに参加すると少しはやっぱり自己犠牲も払わねばならぬということはあるのではないかと思います。 まず、この九条について。 ![]() そこで、家庭を国と考え、それで地域社会、町内会、地域コミュニティーを国際社会とか世界というふうに考えるとそういうことが比較できると思うのでございますが、町内会に何か事件とか事故があった場合に、あなたの家庭にも何らかの影響があるのではないかと。そのときに、私は知りませんよ、かかわりませんと言い切れるのかどうか。日本が近隣のどこかの国から何かされたり、近隣のある国に何かされて危険があるとしたら、そのときに、何も日本ではできませんと、仕方ありません、九条ありますから仕方ありませんと言い切っておれるのかどうかと。 これはやっぱり一人一人で、私の基本的人権があって、民主主義が備わってきちんとしているから、保障されていますから私は知りませんと、かかわりませんで済むことができるかどうかということも、基本的人権の担保とかプライバシーの保護とか、これは一定の義務や責務を果たしてこそ保障されるものであると、こう思いますね。 そこで、とすれば、国の憲法の九条も実情に合うように、自衛の組織とか集団自衛権のことも明記すべきなのではないかと私は思うのでございますが、地域コミュニティーと自分の家庭との関係というふうに、こうもう一度地道に考えて、お考えをお聞きしたいと思います。 その次は、二点目は家族とか郷土愛とか伝統ということでございますが、二十四条の話ございました。 現在の憲法は、私は、人権については非常に厚く規定されておりまして、個人の尊厳についてすばらしく条件が整った憲法だと思っていますが、しかし同時に、人と人とのつながり、例えば家族のきずなや郷土愛、環境など公共に対する姿勢や、今の社会を築いてこられた先輩方に対する尊敬の念、つまり伝統の尊重などというような、健全な社会の運営には必要不可欠な要素が明記されていないように思うのでございます。 例えば、イタリアの憲法などには現に家族の形成を保護する条文があるようでございます。三十一条には「共和国は、経済的及び他の措置により、家族の形成及びそれに必要な任務の遂行を助ける。大家族に対しては特別の配慮を行う。 共和国は母性、児童、青年を保護し、この目的に必要な施設を助成する。」などあるようでございますが、日本でも憲法にそのようなものを盛り込んではどうかと思いますが、あなたはこの点についてどのようにお考えでしょうか。 以上でございます。 ○公述人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。 二点御質問があったかと思いますが、まず、地域社会で家庭を国と考え、地域を世界と考えて、地域で何か起こった場合にそれをどのように解決するのかといった御質問かと思いますが、地域社会に私たちも属しているわけですけれども、何か、例えば子供がちょっとこう事件を起こして迷惑が掛かっているというようなときに、どういうふうに解決するかというようなことですね。 私も団地の自治会などに属しておりますけれども、そういうところでは自治会で話合いをいたしまして、まず何が原因なのかというようなことを話し合うわけでございます。それで、例えば子供たちならば、やはりどうしてそういうことをしているのかというようなことを聞いたり、あと、ごみが不法に投棄されているということでしたら、その原因を探るということですので、やはり起こっていることの原因を知り、そして話合いによって解決するというステップを踏むというのは非常に大切なのではないかというふうに思っております。やはり原因が分からなければ解決もできないわけです。そういうふうに、話合いによる解決というのは地域社会の中でも可能なのではないかというふうに思っております。私も大変忙しいんですけれども、団地の中のいろんなこと、仕事も受け持っております。 それからもう一つ、家族の尊重を憲法の中に明記するということについてどのように思われるかという御質問でよろしいのでしょうか。 家庭なり家族の尊重という条文がある憲法は各国にも幾つかあるということは承知しております。その場合に、私の立場から気になりますのは、一体その家庭あるいは家族というものの形はどのようなものかということでございます。 いろいろな家族の営みを保護するということはとても大切で、先ほども申し上げましたように、家族が時間を一緒に過ごす、そういう、単身赴任などをフランスではあり得ないというふうに聞いておりますけれども、そういう保護というのは大切だと思います。しかし、どうも家族を尊重するという規定を置く場合に、お父さんとお母さんがいて子供がいるという、ある種限られた家族を尊重するというような意識がどうもあるのではないか。これは、やはり多様な多様性を認めた家族を尊重するという規定でなければならないのではないかと、このように思うわけでございます。 ○河合常則君 ありがとうございました。 済みません、町内会での事件というのを具体的に申し上げませんでした。済みませんでした。ごみの収集のことでおっしゃいましたが、僕は火災などがどうかなと思ったのでございます。それは結構でございます。 次に、高見公述人にお願いします。 二十四歳の若いあなたが、若者の政治離れや投票に行かない人が多いと言われている今日、憲法について関心を持って積極的な行動を取りたいということに感謝いたします。本当にありがとうございます。 憲法九条の改正については、私もほぼ同意見でございますが、ここで、あなたは安全保障論議が憲法解釈論争にとらわれて国際情勢の判断や国益に基づく議論が行われてこなかったと言われています。あなたの言われたように、憲法改正ができたとします。そうすると、その後、国際政治における日本の地位にどのような変化が生じてくるとお考えでしょうか。また、その場合、日本は国連においてどのような立場でどのような役割を果たすべきであるとお考えでしょうか。 それからもう一つ、この憲法九条とは関係ありませんが、あなたみたいな若い方に是非聞いてみたいと思ったのがございます。この我が国の形をつくる基本的なものとしまして、国会、衆議院、参議院両院の選挙があるのでございますが、その在り方、特に定数であるとか、区割りの基準が人口で行われておるとか、この衆参両院の性格、先ほど山本公述人の中に、予算のことと決算のことございましたが、そういうこととか、被選挙権の年齢とか選挙権の年齢、過疎地と過密地の一票の重さの違いなどについてもし何かお感じになることございましたら、お伺いいたしたいと思います。 以上でございます。 ○公述人(高見康裕君) まず、お褒めいただきましたこと、ありがとうございます。お答えいたします。 まず一つ目の御質問についてですけれども、日本が憲法改正をした後に国際社会においてどのような役割を果たせるか、果たすべきかという御趣旨の質問だったと思います。 先ほどの意見陳述の中でも述べさせていただきましたけれども、日本が、今まで九条二項に代表されるような、日本がつまり他国を脅かすような軍備を持つべきでない、自衛に徹するべきだというような考え方ですけれども、このような考え方を取る場合に、その背景にあります発想は、日本が世界に迷惑を掛けなければ、それで日本の役割はそれだけでいいというような考え方だと私は理解しております。そのような考え方を取ります場合に、日本がでは世界の平和に対してどのような役割を果たせるだろうかというような発想は全く欠落していたというふうに考えております。 したがいまして、憲法改正をした後には、私は九条のところで国際協力に関する条項を挿入すべきだと申しましたけれども、これによって海外における武力行使を今まで九条一項によって一律にすべて禁止しておりましたけれども、これに対する例外として武器使用基準の緩和ということを私述べましたように、武力行使を含めた国際協力が可能になると考えております。 それから、国連での役割ということでしたけれども、国際社会イコール国連だとは私は考えておりませんけれども、ただ、現実に存在する機構として国連というのは極めて重要な役割でありまして、そこで日本が常任理事国に入るなど主要な役割を果たすことは世界の平和と安定にとって極めて重要でありますし、それは我が国の平和と繁栄にとっても有益なことだと考えております。 次に、第二点につきましてですけれども、まず、一票の格差という問題について論じさせていただきたいと思います。 私は実は島根県の出身でございまして、いつもその一票の格差ということが報道されるときに例に出されるところでございます。このような参議院で今五倍程度の格差が存在するということは、私は民主主義の観点から望ましくないことだと考えておりますので、是正されるべきだと考えております。具体的に言いますと、例えば、定数を決める際に、今では一議席をすべての選挙区に割り当ててから人口比例で議席が配分されておりますけれども、このようなやり方ではなくて、純粋に人口比例、人口比で議席も配分されるべきだと考えております。 それから、選挙権のお話もございましたけれども、私は、他国並みに十八歳に引き下げて、より若者が政治について自らのこととして考えるようになるということが望ましいと思っております。 以上でございます。 ○河合常則君 ありがとうございました。 ![]() 私は、あなたは島根県と言われましたから、まあ人口だけでなしに面積も勘案してくれと言うかなと思ったんですが、済みませんでした。 それでは、永久公述人にお願いいたします。 先生の地域主義、地権主義の確立、これのお考えは道州制、連邦制にあると思われます。そこで、この財政運営の決定とか執行の責任を各地域が負うということになった場合に、財政的な体力のある地方と、ない地方の間で大きな格差が生じると思われます。 連邦制を徹底するアメリカの各州は連邦から特定な分野で補助金を得ていますが、日本の交付税のような地方財政調整機能を有するというものではないと思っています。我が国では、国による調整、助成、まあ交付税制度によって各地方におけるナショナルミニマムを確保してきたわけでございます。各地方の健全な財政運営が担保されることこそ、地方分権が現実のものになるんではないかと思うのでございます。 課税客体が偏在しないような、そして、ここは本店とか支店とか、本社と支社というふうな、地方自治体それぞれ地域を異にする、そういうときはどうするかということを含めて、税が偏在しないような何かこういう良いアイデアはお持ちでしょうか。これが一つでございます。 もう一つは、九条のことはそれでいいとしまして、首相公選制についてでございます。 あなたは首相公選制を御提案されておりますが、民意という正当性を確保できるならば、首相は行政府内でリーダーシップを十分に発揮できます。しかし、立法府との対立が深刻化すれば、やはり法案を通すということは不可能になって不信任や解散によって国政の停滞を招きやすいということもあるのではないかと思います。衆議院や参議院選挙の役割が変化して、政権選択ではなくなった、選挙が政権選択ではなくなったという場合には、地元や団体の個別利益を優先する結果を招きまして、議員が首相と対立する可能性は更に高くなるということも懸念されると思います。 どんな制度でも欠点はございますが、この首相公選制の弊害をどのように克服しようとお考えになっておられるか、この二点についてお伺いいたします。 ○公述人(永久寿夫君) まず一点目ですけれども、格差は生じます。 我々の計算によりますと、大体、四国・中国地方ぐらいが、あるいは北海道辺りが格差が生じて、なかなか独立してやっていくというのは難しい状態になるのは確かでございます。 ただ、これは我々の試算でございますので、正しいかどうかは別問題としまして、地方分権をするという、地域主権の形にしますと、こういう道州制の形にしますと、国と地方合わせて五十兆ぐらいの財政の削減ができまして、国から地方の方に二十兆円ぐらいの税源の移転がなされます。 それでも四国辺りですと難しくなる。ですから、財政調整のシステムというのは考えなきゃいけないんですけれども、一つには、一つの基金みたいなものをつくりまして、そこに対して横で、国から地方ではなくて、横で一つの財政調整機能を果たすべきなんだろうなというのが一つです。 二つ目には、いや、開き直って、偏在したっていいんじゃないですかということでございます。基本的なベースが違っても、これからその州が独立して、独立としてといいますか、独自にいろんな政策を展開することによってそこの財政基盤が強くなっていくというような可能性は、最初の段階では難しいかもしれませんけれども、できないわけではないのかなと。 例えば、北海道とよく比べられますけれども、デンマークですとか、その辺りの人口はほぼ等しい。デンマークは一つの独立国としてやっている。なぜ北海道でできないのという話になってしまいワすけれども、もっと言いますと、いろんな国が、スウェーデン等、まあ八百万ぐらいですか、そのようなところとか一杯あるわけですね。日本を十で割っても一つ千二百万人の国ができるような形になるわけでございまして、最初は難しくて、財政調整の方法を何らか考えなきゃいけないとは思いますけれども、最終的にはだんだん必要がなくなってくるんじゃないのかなと、必要なくなってくるのではないかなというふうに思います。 二つ目の首相公選制、首相公選制は、実は私どもとしては、別に首相公選制を特にやらなきゃいけないというふうに思っているわけではありません。 政党が政党として一つ筋が通っていて、マニフェストで書かれて、それを首相がやろうとしていて、それが内閣と立法府がきちっと進んでいくような形で強いリーダーシップが発揮されればそれで十分だとは思っておるんですけれども、なかなか現状を見ますと、そうではないようなふうに有権者には見えてしまいます。 ですから、そうした場合には、首相というものを公選にして、そこでその権力を担保して、まあ今の状態ですと議員の互選によって選ばれるわけですから、議員の利害関係にどうしても左右されてしまうというのはこれ当然のシステムでございますけれども、そうしたことを排除しようということでございますが、もちろん議会との対立はあるわけです。 そうした場合どうするかということですけれども、先ほども述べましたように、不信任を出して、それが可決されたら自動的に国会も解散されるというような形で、対立した場合には、にっちもさっちもいかなくなった場合には、有権者にゼロから問いましょうというようなシステムをつくったらどうですかという話です。 まだ、ですから、首相公選制、一番いい策だとは我々も考えておりません。 以上です。 ○河合常則君 ありがとうございました。 次に、もう時間ありませんが、山本公述人に一つだけお伺いします。 会計検査院のことでお伺いしますが、会計検査院は、アメリカの検査院のGAOのように国会の附属機関として活用したいという意見もあるわけでございますが、国会の附属機関とする前提に立った場合にはどのような環境整備が必要か。 例えば、政策評価を常時委託できるようにするためには、アメリカに倣って、現行の会計検査の大部分を各省庁の内部監査機関の検査に変える必要もあるかもしれません。 検査院にお勤めになられた御経験からお答えいただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。 ○公述人(山本清君) これは仮定の話でございますが、もし会計検査院が国会の附属機関化した場合において留意しなきゃいけない点は、会計検査院長は当然国会の職員の一人になり得るわけでございますが、実際の会計検査の範囲でありますとか内容につきましては、国会についてはそれは全面的に院長の権限にゆだねるというようなことが必要であろうと思います。 以上でございます。 ○河合常則君 ありがとうございました。
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